いぼ 尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい) 

「いぼ」とは、皮膚の一部が盛り上がった小さなできものです。
 
イボを伴う疾患には、以下のようなものがあります。
〇 手足のイボ (尋常性疣贅<ウイルス性のイボ>)
〇 老人性イボ (老人性疣贅、脂漏性角化症)
〇 首・ワキのイボ (アクロコルドン、スキンタグ)
 
「尋常性疣贅」は、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が原因となる「いぼ」です。
外傷を受けやすい手指、手背、足底、足背、顔面などによくできます。
最初は豆粒程度の大きさの小丘疹として出現しますが、増大するとともに表面がブツブツとして盛り上がり、数cmに至ることもあります。
大人でもできますが、小児に多い疾患です。
通常かゆみや痛みはありませんが、硬くなると歩くときに痛みを生じることもあります。

原因

ヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスは、皮膚の小さなキズから感染し、「いぼ」をつくります。
ヒトからヒトへ直接感染したり、プールや銭湯などで間接的に感染することもございます。
ヒトパピローマウイルス(HPV)は感染後、36か月を経て、「いぼ」をつくります。
足のイボをさわっていて指にうつるなど、自分の中でも感染を広げてしまったり、放置しておくと大きくなったり、数が増えたりすることがあります。
 
紫外線や加齢が原因のイボは、長年の紫外線による障害や、加齢による皮膚の老化などが原因で起こると言われています。突然起こるものではなく、年月をかけて徐々にイボができるのが特徴です。
 
首回りにできるアクロコルドンやスキンタッグは、服でこすれたりする擦過刺激や日光に当たることによってできるとされています。

治療

-196度の液体窒素を用いた凍結療法が主流の治療法となります。
 
液体窒素を含ませた綿棒を患部に押し当て、人工的に凍傷をおこさせます。
1~2週に1回行い、繰り返し行うことで徐々に病変を取り除きます。
治療後は、数日間消毒に通う必要があります。
複数回の治療が必要です。
 
 
治療後の注意点
・水ぶくれや血豆ができることがあります。
    心配はないので触らないようにしましょう。
・痛みを感じますが、炎症による痛みなので数日で治まることがほとんどです。