原因
坐骨神経痛はひとつの「病気」の名前ではなく、お尻から太ももの後ろ側が痛くなる「症状」を指し、その原因は様々です。年齢が若い場合は、腰椎椎間板ヘルニアが多く、高齢になると、腰部脊柱管狭窄が増えてきます。
腰部脊柱管狭窄、腰椎椎間板ヘルニアとも腰椎(背骨の腰の部分)に起こる異常によって神経根が圧迫され、下半身に痛みやしびれるような痛みを引き起こします。
治療
症状が激烈ではない椎間板ヘルニアであれば、ブロック注射や薬の内服、リハビリなどが行われます。 手術をせずに改善が見られるよう進めていきます。
神経ブロック療法
局所麻酔薬により、痛みが神経を伝わるのをブロックする治療法です。
薬物療法
多くの場合、痛み止めとしてまず非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)が主に用いられます。また、しびれるような痛みや発作的に生じる鋭い痛み(電撃痛といいます)などの神経の痛みに対しては「神経障害性疼痛治療薬」、筋肉の緊張をやわらげ症状を軽くする目的で「筋緊張弛緩剤」、血流を改善して症状をやわらげる目的で「血管拡張薬」なども用いられます。
リハビリ
運動やマッサージなど、理学療法の目的は痛みをとるだけではなく、このような痛みに伴う症状をやわらげ、日常生活でのQOLを維持することを目的とします。